脱毛でワキガが治る?悪化する?

人によって、脱毛で「ワキガが治った」という人もいれば、「ワキガが悪化した」という人もいます。

脱毛でワキガを「完治」できるとはいえませんが、症状を「軽減」することはできます。
人によっては「ほとんど気にならない」くらいにまで改善できる場合もあります。

反対に、脱毛したあと「一時的」にニオイが強くなる可能性もありますが、しばらくすれば治まります。

ワキガとは?その原因は?

脇に独特のニオイがでる「わきが」。

正確には「腋臭症(えきしゅうしょう)」という病気です。

ニオイの原因は細菌による「腐敗臭」

ワキガのニオイの原因は、脇汗の成分を細菌が腐らせることによる「腐敗臭」です。

脇の下には「アポクリン腺」という特別な汗腺(汗を出す穴)があります。

これは普通のサラッとした液状の汗を出す汗腺(エクリン腺)とは違い、
老廃物である「タンパク質」や「脂質」を含んだミルク状の汗を出します。

この「アポクリン汗」自体にニオイはありませんが、
これが皮膚に棲みついているブドウ球菌などの常在菌によって分解(腐敗)されると、
独特な嫌な臭いを発するのです。

ちなみに、アポクリン腺は陰部(VIOライン)辺りにも多く存在するので、性器周りのニオイの原因にもなります。

脱毛でワキガは治る?

残念ながら、脱毛することでワキガを完全に治すことはできません。

それでも、嫌な臭いの症状を軽減することはできます。(効果には個人差があります)

わきの下の細菌数が減る

わきがのニオイは、細菌が脇汗の成分を腐らせることで発生します。
脱毛することで、この細菌数を減少させることができます。

私たちの皮膚には皮膚常在菌と呼ばれる細菌が何種類も棲みついています。
これらの細菌は湿気を好み、毛穴の奥にも多く棲んでいます。

脱毛することで毛が生えなくなるため、毛穴が小さく浅くなり皮膚常在菌の棲みやすい場所も減少します。その結果、皮膚常在菌が減少することにつながります。

細菌(皮膚常在菌)の数が減れば、ワキのニオイも減少します。

脱毛でワキガが悪化する?

ほとんどの場合、脱毛でワキガが悪化することはありません。
でもまれに、脱毛することでワキガが悪化してしまうことはあります。

とはいえ、これは脱毛直後の一時的なことなので、しばらく経てば治まります。

原因は、脱毛して毛が「抜けた」ことにあります。

脱毛処理をすると、その刺激で毛がスルッと抜けます。まだ成長途中の毛が急に抜けてしまうため、そこにスッポリと深い毛穴があいた状態になってしまいます。

このあいた毛穴にアポクリン腺から出た老廃物が溜まり、細菌が繁殖してしまうと、ワキの嫌な臭いの原因となってしまいます。

とはいえ、毛がスルッと抜けてしばらくすると毛穴は小さく浅くなっていきますので、この症状は徐々に治まります。

最終的にはわきの下の全ての毛穴が小さくなるので、ワキガは脱毛前よりも軽減される可能性が高いです。